日常の会話をコーチングにするヒント

部下:「あ~・・今日もダメでした!すいません」
係長:「あ~あ~、また0ですか?! いったい何してるんですかねぇ。他の皆は、6時間で成果がでて
るんだから、経済が悪化してるから売れないんじゃないんだよ。君の売り方が悪いんだよ!」
部下:「はぁ、あの・・・努力はしてるんですが」
係長:「結果がすべてだろ!営業が、0ですって報告して、何が努力だ、聞いて呆れる」
部下:「でも、今日もいつもどおり、訪問先のお客さんと話はできたんです。40分ほど、話して、いつも
の通り、うちの商品の良さを説明しました!」
係長:「だからどうした?話して売れないなら、君の能力が足らないってことだろう!なおダメなんじゃ
ないか?」
部下:「はぁ・・・すいません・・・」

いつもと同じ行動、いつもと同じ時間の使い方。いつもと同じ道を通り、いつもと同じ成果に終わる。
どうして人は、「いつもと同じ」ことを選択するのでしょうか?
今号は、そんな「いつも」からの脱出を促すことを考えてみましょう。

もちろん、いつもと同じ行動を起こすことが悪いのではありません。
しかし、いつもと同じことをしていて、満足感や充実感が高まらないのであれば、行動を変えてみて、結果を変える必要があります。
ところが、自分ではどう変化を起こしたら、自分の望む結果が出るのか見当もつかず、またいつの間にか同じ行動に戻ってしまうことになったことはありませんか?

人は、自分の経験を頼りに思考を巡らせます。
経験のないことにチャレンジしようと、脳は自然にはメッセージを送りません。
だからこそ、職場にも、家庭にも、社会にも、身近なところにコーチングの能力を身に備えた人が必要なのです。

コーチは、いろいろな面で、クライアント(相手)の考えを眺めることができます。
なぜなら、支援者だからです。
クライアントの(相手の)思考の穴を埋めたり、違う方向から見つめることができるから、質問をすることができるのです。
また、クライアント(相手)がきづかぬうちに望むものや、すでにある答えに気づかせるための関わりを持つことができましたよね?

コーチングは、構えてすることもできますが、日常のあらゆるシーンにおいて、自然体でできるようになることがいちばん!です。
いつもと同じ行動を繰り返して、「あ~あ」とため息漏らす人が周りにいたら・・・ぜひ、コーチングしてみてくださいね。


竹内 和美

竹内 和美 (たけうち かずみ)
エイジング・アドバイザー®/世渡り指南師®/プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/認定キャリア・コンサルタント/認定エグゼクティブ・コーチ
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